今回は、1章から11章までと長くなりますので3回に分けて投稿させていただきます。
第1章:はじめに 〜なぜ今、債券投資が注目されるのか〜
「株式は絶好調。でも、それは永遠に続くのか?」
そんな疑問を持ったとき、投資家の視線はリスクの低い資産に向かいます。
2025年現在、米国では金利が高止まりし、日本でもインフレ圧力や物価高が続いています。FRBの利下げが予想され、トランプ氏の政策不確実性もあり、「今は株式から債券へ」という流れを感じている方も多いのではないでしょうか?
特に50代後半〜60代以降の投資家にとっては、
- 資産の守りを意識するタイミング
- 定期的な収入(インカムゲイン)を確保したい
- 複雑な運用を避け、安定を重視したい
といったニーズが高まります。そこで登場するのが、債券投資です。
このブログでは、以下のような疑問に答えていきます。
- 債券投資って何? ETFと生債券の違いは?
- 高齢期にはどんな戦略を取るべき?
- 売らずに償還を待つ投資ってどうやるの?
- バーベル戦略とラダー戦略って何?
初心者でも読み進められるよう、図解イメージを意識しながらお届けします📘

第2章:債券投資とは?初心者にもわかる基本
◆ 債券とは何か?
債券は一言で言えば、国や企業にお金を貸して、一定期間後に返してもらう投資商品です。
元本に対して「利子(クーポン)」が支払われ、満期になれば元本が戻るというのが基本の仕組みです。
株式と異なり、「安定収入」「返済期限」が決まっているため、資産防衛やインカム確保に向いています。
◆ 債券の分類(シンプルな3分類)
分類 | 主な種類 | 特徴 |
国債 | 日本国債、米国債、TIPSなど | 安全性が高く、利回りは低め〜中程度 |
社債 | トヨタ社債、Apple社債など | 信用力で金利が変わる。ややリスクあり |
その他 | 新興国債券、グリーンボンドなど | 高利回りも狙えるが、リスクは高め |
◆ インカムゲインとは?
「配当」や「利子」のように、保有していることで得られる収益をインカムゲインと呼びます。
- 株式の配当=会社の利益から支払われる
- 債券の利子=契約で定められた「金利収入」
つまり、**債券は配当株と同じく「持っているだけで収入がある」**投資なんですね😊
第3章:生債券とETFの違いを徹底比較
「債券に投資したいけど、生債券とETFってどう違うの?」
ここは必ず押さえておきたいポイントです!
🔹 生債券(個別債券)の特徴
特徴 | 説明 |
満期あり | 例:3年、5年、10年債など。満期まで持てば額面で元本返済。 |
金利固定 | 最初に決まった利率が満期まで続く。インカムの設計がしやすい。 |
流動性△ | 売るときは市場価格。途中売却だと損失の可能性もある。 |
最低投資額が大きい | 数十万円〜数百万円が必要。 |
🔹 債券ETFの特徴
特徴 | 説明 |
満期なし | 株のように市場で売買。いつでも売れる。 |
利回り変動あり | 金利や市場価格で利回りが変動。 |
少額OK | 数千円から買える。分散もしやすい。 |
配当でインカムを得る | ETFは毎月・毎年の分配金あり。 |
🔍 比較表まとめ
項目 | 生債券 | ETF |
元本返済 | 満期時に返済 | 売却が必要 |
金利 | 固定 | 市場連動 |
売買の柔軟性 | 低い | 高い |
配当・利息 | 決まった金額 | 分配金として支給 |
管理のしやすさ | 一部複雑 | 特定口座で簡単管理可能 |


第4章:高齢期の債券戦略:ETFよりも生債券が有利な理由
🔸 高齢になると「売却判断がストレス」に
株式やETFは、価格変動に応じて自分で売却タイミングを決める必要があります。
ですが、年齢が上がるにつれて…
- 相場のチェックが面倒になる
- 判断力が鈍る(人間なら誰でも)
- 暴落や急変にパニックになる
という場面も増えてきます。
🔸 生債券は「売らずに待つ」投資
満期まで保有すれば自動で元本+利子が返ってくる。
つまり、出口戦略が「何もしない」ことで完結するんです!
💡 こんな利点も:
- 毎年100万円分ずつ満期を迎える設計=生活費の自動受取
- まとまった支出(介護・住宅修繕)に備えて時期を調整可能
- 相場や為替の影響を最小限に抑える
🔸 「債券=老後資金の設計ツール」に
債券は「利回りのある定期預金」とも言えます。
- ETFはアクティブな資産運用(まだ元気なうちに)
- 生債券はパッシブな資産維持ツール(老後の安心設計)
この使い分けが、まさに人生100年時代の投資術です👴👵✨
今回は債券の基本となります。次回5章~8章は債券運用の戦略についてお話しさせていただきます。お楽しみに!!


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