イラン停戦で日経平均6万円?新年度・5月決算までの相場を読む

📅 2026年3月31日✍️ とす📖 読了目安:約12分

日経平均 51,885円 → 60,000円?

2026年3月31日(火)、新年度の前日——。東京市場は荒れた1日となりました。日経平均株価は終値51,885円(前日比▲1,487円)と大幅安で引け、中東の地政学リスクが色濃く影を落としました。ところが同じ日、市場では「イラン停戦宣言」のうわさが流れ、午前中に急落していた日経平均が午後に向けて戻す場面も見られました。新年度を明日に控え、「何が起きているのか」「これからどう動くべきか」を整理しておきたい——そんな方のために今日の記事を書きました。

■ イラン紛争1ヵ月の経緯をおさらい

まず、紛争の流れを整理しましょう。2026年2月28日、米国とイスラエルが共同でイランへの空爆を開始しました。翌3月1日、イランの国営メディアは最高指導者ハメネイ師の死亡を伝え、世界中に衝撃が走りました。

それから約1ヵ月が経過した2026年3月末時点では「泥沼化」の様相を呈していましたが、ここへきて情勢が大きく動き始めています。

3月30日、トランプ大統領が「イランが米国の15項目要求の大半に応じる姿勢を示している」と発言。これは非常に重要なシグナルです。強硬姿勢を崩さなかったイランが交渉テーブルに着いてきた——そう市場は受け取りました。

さらに注目すべきは、「攻撃停止の判断はイスラエルのネタニヤフ首相と共同で決定する」とトランプ氏が言及したこと。ネタニヤフ首相はなお継続姿勢を崩していませんが、アメリカが「そろそろ終わらせたい」というシグナルを出したことは明白です。

なぜトランプは停戦に動くのか?

理由はシンプルです。2026年秋の中間選挙です。戦争が長引けば、原油高→物価上昇→家計の苦しさ→「トランプへの不満」という連鎖が生まれます。実際、支持率は予想外の低下を見せており、ホワイトハウス内の焦りが報じられています。4月6日(米東部時間)を交渉の期限として設定しており、外交が加速する可能性が高まっています。

■ 4つの資産で読む「今の市場」

日経平均(3/31終値)

51,885円

▼ 1,487円

WTI原油(3/30)

$102.88

▲ +3.0%

ドル円(3/31)

159〜160円

介入警戒

ゴールド

高値圏

有事の金買い継続

1. 原油(WTI):100ドルの壁を超えた

3月30日のWTI原油先物は1バレル102.88ドル(先週末比+3%)。再び100ドルの大台を超えました。停戦が失敗した場合は110ドル台も視野に入る一方、停戦成功なら需給不安が後退し80ドル台への急落も十分あり得ます。原油が80ドル台まで下がれば、世界的なインフレ圧力が後退し、株式市場には強い追い風になります。

2. ドル円:介入警戒の159〜160円台

3月31日の為替市場は159〜160円台で推移。「有事のドル買い」と「財務官による円買い介入への警戒」が交錯し、方向感が出にくい状況が続いています。停戦が実現した場合、原油下落→インフレ懸念後退→日銀追加利上げ観測浮上、という流れになれば円高圧力が強まります。円高は輸出企業の業績に逆風となるため、日経平均の上値を抑えるリスクになります。

3. ゴールド:有事の金は高止まり

金価格は「有事の金」として買われ続けており、現在も高値圏で推移中です。停戦成立なら一定の調整が入るかもしれませんが、各国中央銀行の継続的な金購入という構造的な買い需要を考えると、大崩れのシナリオは描きにくい状況です。長期保有目的で金関連資産を持っている方は、慌てて売る必要はないと考えます。

4. 債券:ボラティリティは当面続く

米国債・日本国債ともにボラティリティが大きい状況は変わっていません。金利の方向感が定まらない中、機関投資家も動きが取りにくく、株式市場の流動性にも影響を与えています。

■ 本題:日経平均は5月決算に向けて6万円を目指せるか?

現在地を確認する

本日3月31日の日経平均終値は51,885円。主要金融機関の2026年末予想は5万3,000〜6万1,000円の幅で、野村證券はメインシナリオとして2026年末60,000円を目標に掲げています。

「年末に向けて段階的に上昇する」というのが市場コンセンサスの姿ですが、問題は「5月の決算発表までに、どこまで戻るか」です。

率直に言えば、5月までの6万円達成はかなりハードルが高いです。51,885円から60,000円への上昇率は約+15.6%。2ヵ月足らずでこれを達成するには、複数の好材料が完璧にそろう必要があります。しかし、「6万円に近づく動き」は十分起こり得ると考えています。

■ 強気シナリオ vs リスク要因

📈 強気シナリオ:55,000〜57,000円を目指す展開

  1. ① 4月上旬に停戦・休戦合意が成立→ 原油が80ドル台まで急落、インフレ懸念が後退
  2. ② 円安基調の継続(155〜160円台)→ 輸出企業の業績が上振れ、外需株が買われる
  3. ③ 5月決算でTOPIX構成企業のEPS増益率+15%超を確認→ 2027年3月期の12%増益予想×PER20倍で6万円の計算式も成立
  4. ④ 米国AI・半導体関連の好決算がリスクオンを演出→ 世界的な株高連鎖が日本株を後押し

📉 注意すべきリスク:相場を押し下げる4つの逆風

  1. ① ネタニヤフ首相の独断行動による停戦交渉の破綻→ 停戦交渉が破綻すれば、マーケットは一気にリスクオフに傾く
  2. ② 円高の急進行(日銀の追加利上げ観測)→ 輸出企業の業績修正が相次ぎ、日経平均には強い逆風に
  3. ③ 国内企業の業績下方修正リスク→ 原油高・資材コスト増の影響が5月決算に反映される可能性
  4. ④ 米国経済の減速→ FRBの利下げ期待が剥落すれば、世界的なリスクオフが波及

■ バフェット・山崎元の言葉に学ぶ

ウォーレン・バフェットはかつてこう言いました。

「市場は短期的には投票機であるが、長期的には体重計である。」— ウォーレン・バフェット

今の相場はまさに「投票機」として動いています。戦争か停戦か、利上げか利下げか——毎日のニュースや要人発言によって、市場参加者の「感情の投票」が激しく揺れています。しかし、日本企業の着実な増益トレンド、株主還元の強化、脱デフレの流れという「体重」は変わっていません。

また、故・山崎元氏もこう述べていました。

「長期投資とは、不安な気持ちに慣れることでもある。」— 山崎 元

相場が荒れているとき、個人投資家が最も陥りやすいのは「損失を確定させるための狼狽売り」です。下落局面こそ、自分の投資方針を再確認する絶好のタイミングです。

■ シニア投資家のための実践アドバイス

長期保有・守りの運用を基本とする私からの提案です。

💰高配当株は「売らない」が鉄則

下落局面では配当利回りが相対的に上昇します。「嵐の中でも、配当は入ってくる」——焦って売ると、次の上昇局面への参加権を失います。

📅NISA・iDeCoは積立継続が正解

相場が荒れているときこそ、ドルコスト平均法の効果が発揮されます。積立をやめることが、最も損な選択肢です。

📊5月決算は「棚卸しのタイミング」

保有銘柄ごとに「増益・増配しているか」を確認。着実に業績を伸ばしている銘柄は継続保有。業績悪化銘柄は見直しの機会に。

🏢持株会は客観的な目で

5月の決算発表は自社の業績を直接確認できる機会。「愛社精神」と「投資判断」は切り離し、業績を客観的に評価しましょう。

■ まとめ:新年度は「嵐の後の凪」を信じて

2026年4月、新年度の幕開けは波乱のスタートとなりました。しかし、歴史を振り返れば、地政学リスクが引き起こした相場の急落は往々にして、その後の力強い回復への入口でもありました。

イラン停戦が実現すれば、原油の急落→インフレ懸念の後退→企業業績の改善期待という好循環が生まれる可能性があります。5月の決算発表で国内企業が増益を示せれば、日経平均が55,000〜57,000円圏を目指す展開も十分あり得ます。6万円はその先の景色です。

「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む。」
— 孫子・軍形篇

焦って動くのではなく、まず状況を見極め、勝てる局面を待つ。個人投資家の心得として、この言葉は今こそ生きてきます。長期保有・守りの運用という自分のスタイルを信じて、じっくりと相場に向き合っていきましょう。

⚠️ 免責事項:本記事は個人の見解に基づく情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任において行ってください。

📎 参考情報

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