■はじめに
最近、日本市場では「割安株(バリュー株)」が注目されています。なぜなら、日本企業の中には “本来の価値よりも低い価格で放置されている”宝石のような会社 がたくさんあるからです。
しかも今は、
✔ 日本株の構造改革(PBR1倍割れ改善要請)
✔ 株主還元の強化(増配・自社株買い)
✔ 世界マネーの日本株流入
という流れが重なり、「割安株の見直し」がテーマとして続く可能性があります。
そこで今回は、初心者でも選びやすい
日本の“割安×優良”投資信託・ETF 5銘柄
を信託報酬つきで丁寧に解説します。
- とりあえず何を買えばいい?
- 割安株って難しい?
- ETFと投資信託の違いは?
- 配当がほしいけど、値上がりも期待したい…
そんな疑問に答えられる内容になっています。
投資歴の浅い方でも安心して読めるよう、図解イメージも言葉で補足していきますね。
1|初心者でもわかる「割安株」とは?
■割安株=“価値より安く売られている株”
たとえば中古マンションを想像してみてください。
同じ立地・同じ広さ・同じ築年数なのに、
Aマンション → 3000万円
Bマンション → 2400万円
だったら、Bのほうが「割安」に感じますよね?
株もそれと同じで、
企業の本来価値よりも株価が“安く放置”されている状況 を「割安」と呼びます。
■割安株が見直されると株価が上がる理由
割安株は以下のきっかけで一気に注目されます。
- 経営改善(利益UP、赤字解消)
- 株主還元強化(増配、自社株買い)
- 不動産・資産価値が評価される
- 証券会社のレーティング格上げ
これらが揃うと、
「安すぎた株価が本来の価値へ戻る=株価上昇」
という動きになりやすいのです。
2|投資信託とETFの違い
初心者さんにまず押さえてほしいのが、この違い。
| 項目 | 投資信託 | ETF |
| 売買 | 1日1回(基準価額) | 株と同じくリアルタイム |
| 価格 | 基準価額 | 市場価格 |
| コスト | 信託報酬や販売手数料 | 比較的低コスト |
| 初心者向けか | ◎ とても買いやすい | △ 売買に慣れが必要 |
| 積立投資 | できる | 基本できない |
→ 初心者さんほど 投資信託 が扱いやすいです。
→ ただし ETFは低コストで優秀な商品が多い のが魅力。
3|割安×優良ファンドを選ぶ3つの基準
① 信託報酬(コスト)が低いこと
長期運用なら、コストが高いファンドほど不利です。
② 銘柄選定の基準が明確
たとえば「PBR1倍割れ企業だけに投資」など、
テーマが分かりやすいものが〇。
③ 過去の純資産残高が増えている
人気=運用が安定しやすい。
4|初心者でも選べる“割安×優良”ファンド5銘柄
ここから、今回の主役となる5銘柄をわかりやすく解説します。
① One割安日本株ファンド
信託報酬:1.265%(税込)
■特徴
- 日本株の中でも「割安」銘柄へ集中投資
- PBR・配当利回りを重視
- 値上がり益+配当の両方を狙える
■初心者へのメリット
- 割安株テーマを丸ごと買える
- 銘柄分析が不要
- 長期で成長しやすい企業を拾いやすい
■注意点
- コストがやや高い
- アクティブファンドなので成績は運用者次第
② フィデリティ・日本割安成長株投信
信託報酬:1.5565%(税込)
■特徴
- 割安株の中でも「成長性」がある企業に注目
- 愛称:テンバガー・ハンター・ジャパン
- “成長株×割安株”というハイブリッド型
■初心者メリット
- 値上がりを狙いたい人に向く
- 有名運用会社フィデリティのファンドで安心感あり
■注意点
- コストが高い
- 成長株は上下のブレが大きい
③ PBR1倍割れ解消推進ETF(2080)
信託報酬:0.99%
■特徴
- 日本政府・東証の「PBR1倍割れ改善」要請に合わせたETF
- 割安企業に絞って投資
- 経営改善&株主還元アップを取り込める
■初心者メリット
- テーマが最新トレンドでわかりやすい
- ETFなので売買しやすい
- 割安→改善期待というストーリーが描きやすい
■注意点
- テーマが当たらないと停滞も
- 1%近いコストはETFでは高め
④ WAM3(SP版)
信託報酬:0.66%以内
■特徴
- 割安+成長のバランス型
- 信託報酬が比較的安い
- 長期投資向きの厳選型ファンド
■初心者メリット
- 値上がりも配当も両方狙いたい人に最適
- 低コストで始めやすい
- 日本企業の長期成長に期待して投資できる
⑤ 上場インデックスファンド日経平均高配当株50(399A)
信託報酬:0.165%(税込)
■特徴
- 日経平均採用銘柄から“高配当50銘柄”を抽出
- 超低コスト
- 分散性が高く安定感◎
■初心者メリット
- 配当=現金収入が欲しい人に最適
- コストが激安
- 日本の大企業中心で安心感がある
■注意点
- 割安“だけ”を狙うファンドではない
- どちらかというとインカム重視
5|どれを選べばいい?初心者向けの“目的別”おすすめ
| 目的 | おすすめファンド |
| 割安株で値上がりを狙いたい | ① One割安日本株ファンド |
| 成長株も組み込みたい | ② フィデリティ割安成長株、④ WAM3 |
| PBR改善テーマに乗りたい | ③ 2080 ETF |
| 配当収入がほしい | ⑤ 高配当株50(399A) |
6|初心者向けポートフォリオ例
■【値上がり+安定】バランス型
- One割安日本株ファンド:30%
- WAM3:30%
- フィデリティ割安成長株:10%
- PBR1倍割れETF:10%
- 高配当株50ETF:20%
→ 攻守バランス型。60代の方にも合いやすい構成。
■【配当+安定】収入重視型
- 高配当株50 ETF:50%
- One割安日本株ファンド:20%
- WAM3:20%
- PBR1倍割れETF:10%
→ 年金+配当で生活基盤を安定させたい方向け。
7|失敗しないための注意点
● 割安株は“すぐに上がる”わけではない
評価改善には時間がかかる場合があります。
● コストは長期投資で効いてくる
信託報酬1%の違いが10年で大きな差に。
● テーマ型は流行り廃りがある
PBR改善テーマは続く可能性が高いが、永遠ではない。
● 一点買いはNG
最低でも3本は分散がおすすめ。
8|まとめ:割安投資で大切なのは“淡々と継続”
最後に。
割安投資は、
「価値に対して安い株を買い、評価されるまで待つ」
という王道の投資法です。
それゆえ、派手さはないですが
安定したリターンを積み上げやすい
という特徴があります。
孫子の兵法でいうところの、
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
まさにこれです。
また、山崎元さんの名言も大切です。
資産運用とは、特別なことをするのではなく、
当たり前のことを淡々と続けること。
割安投資はまさにその典型。
低コスト・長期・分散。
これを守るだけで、投資は一気に安定します。😊






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