保険の誕生と発展の歴史
保険の概念は、古代文明の時代から存在し、リスクを分散し、共同で損失を補償する仕組みとして発展してきました。以下、歴史的な視点から保険の起源と進化を解説します。
1. 古代メソポタミア(紀元前3000年~2000年)
バビロニアの商人たちは、交易におけるリスクを軽減するために**「海上貸付」(Bottomry Loan)**を利用していました。この仕組みでは、船が無事に目的地へ到達すれば借金を返済し、船が沈没すれば借金の返済が免除されるというもので、現在の海上保険の原型とされています。
**ハンムラビ法典(紀元前1750年頃)**には、「船が沈没した場合は借金を免除する」旨の記載があり、商取引におけるリスク管理の仕組みがすでに確立されていました。
2. 古代ギリシャ・ローマ(紀元前1000年~紀元後500年)
ギリシャ時代には、海上貸付が活用され、商人が高額な利子を支払う代わりに、船が沈没した場合の借金が免除される契約が存在していました。
ローマ帝国では、軍人や労働者向けの相互扶助組合があり、戦死や病気になった際に家族が支援を受ける仕組みがありました。これが現代の生命保険の概念に近いものとされています。
3. 中世ヨーロッパ(14世紀頃)
近代的な保険の原型は、14世紀のイタリアで確立された海上保険とされています。
- 1347年、ジェノヴァで初めて文書化された海上保険契約が登場。
- 16世紀、ロンドンで保険市場が発展し、ロイズ(Lloyd’s of London)が世界的な保険市場の中心となりました。
4. 近代の生命保険・火災保険(17~19世紀)
- 生命保険の誕生:1762年、イギリスでエクイタブル生命保険会社が設立され、数学的な確率を基にした生命保険が誕生しました。
- 火災保険の誕生:1666年のロンドン大火災を契機に、1667年に火災保険の原型が確立。
- 損害保険の発展:19世紀には鉄道事故や工業災害に対する保険が登場し、各種損害保険が普及しました。
5. 現代の保険(20世紀~現在)
20世紀になると、健康保険、年金保険、雇用保険などの社会保険が発展しました。近年では、サイバー保険、気候変動リスク保険、ペット保険など新たなリスクに対応する保険商品が増えています。

日本の保険制度の歴史
1. 江戸時代の「互助制度」
日本における保険の原型は、**江戸時代の「無尽(むじん)」や「頼母子講(たのもしこう)」**といった相互扶助の仕組みに見られます。
- 無尽(むじん):商人や村民が資金を出し合い、災害や事故の際に互いに支援する制度。
- 頼母子講(たのもしこう):参加者が定期的に掛け金を出し合い、必要な人が資金を受け取る制度。
2. 近代保険の導入(明治時代)
- 1881年(明治14年):日本初の生命保険会社「明治生命保険会社」設立。
- 1879年(明治12年):日本初の損害保険会社「東京海上保険会社」設立。
3. 戦前・戦後の発展
- 戦前(1908年):「保険業法」制定。
- 戦後(1945年以降):GHQ指導のもと民間保険会社の再編。
- 高度経済成長期(1950~70年代):生命保険・損害保険の普及。
貯蓄型保険の必要性は?
近年、日本では**貯蓄型保険(終身保険・養老保険・個人年金保険など)**が人気を集めていますが、本当に必要かどうかはライフプラン次第です。
貯蓄型保険のメリット
✅ 強制的に貯蓄できる。 ✅ 相続税対策(500万円×法定相続人の非課税枠)。 ✅ 生命保険料控除による節税。 ✅ 定期預金よりも利率が高い。
貯蓄型保険のデメリット
❌ 運用利回りが低い(1.0~1.5%程度)。 ❌ 途中解約すると元本割れの可能性。 ❌ 保険会社の倒産リスクも考慮すべき。 ❌ 自由度が低い(資産の流動性が低い)。
投資と比較
比較項目 | 貯蓄型保険 | 投資(ETF・NISA・債券) |
流動性 | 低い(解約時に損) | 高い(必要時に売却可能) |
リターン | 1.0~1.5% | 3~7%(S&P500など) |
税制メリット | 生命保険控除 | NISA・iDeCoの非課税メリット |
相続対策 | 生命保険の非課税枠 | 金融資産として相続税課税 |
まとめ
- 資産形成にはNISAやiDeCoのほうが有利。
- 相続税対策としては、生命保険の非課税枠が有効。
現在の生活状況等、個人の状況により保険の必要性は変わりますが、世界でも有数な日本国の「皆保険制度」がある事を踏まえどのような保険に加入するのか良くかんがえていきましょう! 筆者は、掛け捨て死亡保険は解約、自動車保険(車両保険なし)、火災保険のみです。



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