はじめに:日経平均43,500円突破の衝撃
2025年8月、日本株市場は歴史的局面を迎えました。
日経平均株価が43,500円を突破し、過去最高値を更新したのです。
長年「日本株は割安」と言われ続けてきましたが、円安・企業業績の改善・株主還元姿勢の強化が追い風となり、ついに世界の投資家から資金が流れ込む展開となっています。
しかし、重要なのは「これから9月〜12月にどう動くのか」を冷静に見極めることです。
日本株を押し上げる3つの要因
円安効果
為替は1ドル=140円台後半を維持し、輸出企業の利益を多少押し上げています。
株主還元の強化
- PBR1倍割れの改善要請
- 自社株買いの加速
- 増配の流れ
- 株式分割の増加
これらが投資家心理を支えています。
信用倍率の売り長化
信用倍率が1倍割れ=「売り残が買い残を上回る」状態。
これは将来のショートカバー(踏み上げ買い戻し)のエネルギーとなり、株価上昇要因となります。
9月〜12月の価格シナリオ
9月:配当落ちで調整
- 日経平均:40,000〜43,800円
- TOPIX:2,850〜3,050
- コメント:配当落ちで一時的に数百円下落の可能性。需給悪化に注意。
10月:秋の調整局面
- 日経平均:38,000〜42,000円
- TOPIX:2,700〜2,950
- コメント:米国株の影響を受けやすく乱高下。押し目買いの好機。
11月:年末ラリー序盤
- 日経平均:41,000〜44,000円
- TOPIX:2,850〜3,000
- コメント:利下げ観測・自社株買いが追い風。
12月:掉尾の一振(とうびのいっしん)
- 日経平均:42,000〜45,000円
- TOPIX:2,900〜3,050
- コメント:クリスマスラリー、NISA枠消化で上値試しの展開。
初心者が知っておくべき「配当落ち」とは?
配当落ちの仕組み
- 権利確定日までに株を持っていれば配当金がもらえる
- 翌営業日には配当分だけ株価が下がる(=配当落ち)
具体例
株価:5,000円
配当:100円
配当落ち日には理論上、株価は4,900円に下がります。
👉 短期投資家が売買を仕掛けやすく、相場のボラティリティが高まりやすい局面です。
投資初心者向け用語解説
- 信用倍率:買い残と売り残の比率。1倍割れ=売り長。
- ショートカバー:空売りしていた投資家が株を買い戻すこと。
- 掉尾の一振:年末に株価が上昇する相場のこと。
投資戦略(初心者向けステップ)
9月:守りを固める
利確・損切りで現金比率を高めましょう。
10月:押し目狙い
調整局面を少額で拾い、無理なく参加。
11月:ラリーへの準備
年末に向けた上昇にポジションを再構築。
12月:利益確定も視野に
上昇時には利益確定を忘れず、次の年に備えます。
NISA・iDeCo活用法
- 新NISA:非課税で投資できる枠をフル活用。年末ラリーでの投資先として有効。
- iDeCo:長期積立で、相場調整時にコツコツ買い続ける効果が高い。
ETFで日本株をシンプルに投資
初心者にはETFが安心です。
- 日経平均レバレッジETF(1570):短期勝負向け
- TOPIX連動型ETF(1306):日本株全体に分散
- 高配当株ETF(1478, 1489など):配当収入重視型
シナリオ別シミュレーション(2025年末想定)
強気シナリオ
- 日経平均:45,000円突破
- TOPIX:3,100超
- 条件:円安継続+FRB利下げ+外国人買い
弱気シナリオ
- 日経平均:38,000円割れ
- TOPIX:2,700前後
- 条件:米国金利高止まり+円高急転換
中間シナリオ(現実的)
- 日経平均:41,000〜43,500円
- TOPIX:2,900前後
- 条件:9〜10月調整後に再上昇
★孫子とバフェットの知恵から学ぶ★
- 孫子の兵法:「勝ち易きに勝つ」 → 勝てる場面に集中し、無理な勝負を避ける。
- ウォーレン・バフェット:「現金は王様」 → 高値圏では焦らず、次の機会に備えてキャッシュを温存。
まとめ
- 日経平均は史上最高値を更新し、43,500円を突破。
- 9月〜10月は調整に備えつつ、11〜12月は年末ラリーを狙う戦略が有効。
- 初心者はETFやNISAを活用し、段階的に投資を行うのが賢明。
- 孫子やバフェットの教えのように、攻めと守りのバランスが投資成功の鍵です。
日本株、アメリカ株も含めマーケットの動きが今までと変わり始めているような気がします。日経平均のPERは18倍に迫りそれでも株価は上値を追う展開になっています。加熱感が高まる中、冷静な投資判断が一番重要になってきているのではないでしょうか。冷静になるのはなかなか難しいですが。😅


コメント