投資前に知っておきたい!あなたのリスク許容度を測る方法(2025年に向けて)


先ずは、現金1千万を元手に3千万に増やす投資方法考察

以下は、あくまで一般的な検討例であり、特定の商品・戦略を推奨するものではありません。また、投資にはリスクが伴い、元本割れも起こり得ます。必ずご自身で最新情報を確認し、専門家の助言や金融商品の目論見書・説明書を精読した上で判断してください。投資方法はFXレバレッジを除きます。

前提条件:

  • 元本:1,000万円
  • 目標:5年で3,000万円(約3倍)
  • 期間:5年
  • 除外条件:FXのレバレッジ取引は不可
  • 年平均リターンとしては年率20~25%超が必要(複利計算すると5年間で3倍は決して容易な目標ではありません)

考え方の方向性

  1. リスク・リターンバランス
    5年で3倍を狙うには、相当なリターンを追求する必要があり、株式や新興市場、成長テクノロジーセクターへの投資比重が大きくなる可能性が高いです。保守的な債券や定期預金では現実的ではありません。ハイリスク!
  2. 分散投資
    全額を1〜2銘柄に集中投資するのはリスクが高すぎます。国内外の株式(特に米国の成長株・世界株インデックス)を中心としながら、REIT(不動産投資信託)や一部コモディティ関連ETFなども検討し、分散を図ることでリスク低減を狙います。

具体的なアプローチ例

  • 世界株式インデックスファンド・ETFへの長期積み増し
    代表的なものとして、米国株(S&P500やNASDAQ100)、全世界株式インデックス(VTやVTI)等は、過去20年間程度では年平均7~10%程度のリターンでしたが、テクノロジー関連企業が牽引する局面では20%超の年リターンを叩き出す時期もありました。ただし、これが常に続くわけではなく、5年単位で見れば1~2年は不調な年があることも多いです。
  • グロース株(成長株)セクターへの重点配分
    EV関連、AI・クラウド、ヘルスケア革新など、世界的な成長テーマを持つ企業にポートフォリオの一部を集中する方法があります。ただし、1銘柄のリスクは高いため、ARKK(ARKインベストのETF)や他のグロース系ETFを利用する、あるいは複数の成長企業株に分散投資する戦略を検討できます。

※ARKKは、破壊的イノベーションの投資テーマに関連する国内外企業の株式証券(資産の65%以上)に投資することにより、長期的な資本の成長を目指すアクティブ運用のETF

  • 新興市場や中小型成長株を組み込み
    新興国ETF(EEM、VWOなど)や日本の中小型成長株に投資し、リターンの底上げを目指すことも可能です。ただしリスクは高く、情報収集や分析が不可欠となります。
  • テーマ型投資信託・ETFの活用
    5G、AI、再生可能エネルギー、クリーンテックなど成長が見込まれるテーマ型の投資信託やETFを組み入れ、ポートフォリオの一部で高い成長を狙う方法です。

資産配分の一例(イメージ)

  • 世界株式インデックスETF:50% (VTI, VT, S&P500系ETF)
  • 成長セクターETF・個別株(米国テック、AI関連):30%
  • 新興国/中小型株ETF:10%
  • REITやコモディティETF:10%

このようなポートフォリオ構成例はあくまで一案であり、市場環境や自身のリスク許容度に合わせて変更する必要があります。また、年率20〜25%超えを5年連続達成するのは難易度が非常に高く、運や市場環境の大きな追い風が必要です。

その他の検討要素

  • 積立投資 vs 一括投資
    初期に全額投入するか、価格変動を慮って分散して時間的分散(ドルコスト平均法)を用いるかは戦略次第です。
  • 損切り・利益確定ルール
    大きな変動が予想されるため、ルールベースで利益確定や損切りを行うことも検討が必要です。

結論

5年間で資産を3倍にする目標は極めて野心的であり、レバレッジ抜きで達成を目指すには高リスク領域への投資が必須となります。その際は、グロース株・新興市場・テーマ型ETFなど、成長が期待できるセクターへ分散投資しつつ、市場動向に合わせた柔軟な調整や、損切り・利益確定のルール、そして継続的な情報収集が求められます。結果的に達成できない可能性も十分にあることを念頭に置いて行動することが大切です。

上記を踏まえ達成確率は?

以下はあくまでも参考レベルの推定であり、正確な統計的裏付けを伴うものではない点にご注意ください。また、市場環境は時期や経済状況に大きく左右されるため、確率は大きく変動し得ます。

前提条件:

  • 年率ベースで20~25%以上のリターンを5年連続で達成する必要がある
  • レバレッジ取引なし(FX除外)、基本的には株式市場(ETFや個別株)への投資

一般的な株式市場のリターンと難易度:

  • 世界的な株式市場の長期的平均年リターンは約5~10%程度とよく言われます(インフレ調整前後で異なるが、S&P500等の長期平均実質リターンは7%前後)。
  • 成長セクターや個別成長株にうまく投資できれば年率20%以上を狙える可能性はありますが、それを5年間コンスタントに続けるのは極めて困難。

確率の目安:

  • 投資のスキル、運、市場局面によって大きく左右されますが、一般的な投資家が幅広い分散で挑んだ場合、5年間で3倍という目標達成はかなり低い確率です。
  • ハイリスク・ハイリターン銘柄を一定以上組み込むことを前提とした場合でも、5~10%以下、あるいはそれ未満といった、かなり低い達成確率と考えてよいでしょう。
  • 市場好況期に運よくテーマが当たり、集中投資が奏功したり、特定のグロース株が大化けした場合は数十%の確率で達成できるかもしれませんが、それは「後から振り返ってみれば」というレベルの、予測困難な幸運要素が大きいシナリオです。

まとめ:

  • 平均的な条件下での達成確率は数%以下、あるいはさらに低い確率と見積もるのが現実的でしょう。
  • よほどの投資経験、運、市場の追い風、戦略の的中が重ならない限り、5年で3倍は非常に困難な挑戦と言えます。

では、5年で3千万円にする為に必要な資金はいくら必要?

以下は、年間リターンをある程度現実的な想定で計算した場合の目安です。実際の相場環境や運用成果は変動しますが、5年で3,000万円を用意するために、はじめにどれほどの元本が必要かを、想定利回り別に計算してみます。

前提と計算方法

  • 5年後に3,000万円が目標
  • 年率リターン(複利)を仮定:5%・7%・10%の3パターン
  • 必要元本=3,000万円 ÷ (1+年率リターン)^5

各リターン率での必要元本

  1. 年率5%の場合
    (1.05)^5 ≈ 1.27628
    必要元本=3,000万円 ÷ 1.27628 ≈ 約2,350万円
  2. 年率7%の場合
    (1.07)^5 ≈ 1.40255
    必要元本=3,000万円 ÷ 1.40255 ≈ 約2,140万円
  3. 年率10%の場合
    (1.10)^5 ≈ 1.61051
    必要元本=3,000万円 ÷ 1.61051 ≈ 約1,860万円

まとめ

年率10%という、かなり好調なパフォーマンスを5年続けられたとしても、スタート時に1,900万円弱ほどが必要になります。より現実的な年間リターン(5〜7%程度)を想定すると、2,000万円以上、できれば2,000万〜2,300万円程度が必要となってきます。

リスク許容度の指標について

個人のリスク許容度を客観的に測るための「絶対的な指標」は存在しませんが、金融業界では主に以下のような方法・指標・ツールが用いられています。

  1. リスク許容度アンケート(Risk Tolerance Questionnaire):
    証券会社やファイナンシャルプランナーが用意する標準的な質問票を通じて、投資経験、運用目的、保有資産額、収入の安定性、資産の運用期間、損失許容幅などを点数化し、総合的に判断します。
    • 例:
      • 「資産が20%下落したときにどう感じるか」
      • 「どの程度の期間投資を続ける予定か」
      • 「突然資金が必要になる可能性はあるか」
  2. リスク・キャパシティ(Risk Capacity):
    リスク許容「度」は心理的な面が大きい一方、リスク・キャパシティは客観的な「経済的余裕度」を示します。
    • 可処分所得や貯蓄余剰額、生活防衛資金の有無、他の収入源の安定性などの定量的要因から、実際にどれだけの損失に耐えうるかを判断します。
  3. 標準偏差・シャープレシオなど、投資商品におけるリスク評価指標:
    個人のリスク許容度そのものを直接示す指標ではありませんが、自分が投資対象とするファンドやポートフォリオの「リスク(価格変動の度合い)」を測る上で標準偏差、最大ドローダウン、シャープレシオ等を参考に、自分がどの程度の価格変動に耐えられるかを内省する手段として使えます。
  4. 心理学的テストや行動経済学的アプローチ:
    一部のコンサルタントや投資助言会社では、行動経済学の手法を活用して、受容できる損失やリスク回避傾向を定性的・定量的に測るツールを提供しています。
    • 「プロスペクト理論」的な質問(損失と利益に対する感覚テスト)
    • 「リスク・アビリティ」と「リスク・アティテュード」(リスクに対する能力と態度)を分けて評価するなど

まとめ:
定量的な絶対指標は存在せず、多くの場合はアンケートや資産状況、投資期間などの要素を総合してリスク許容度を評価します。それらの結果を踏まえ、自分に合ったアセットアロケーションや投資スタイルを選ぶことが一般的です。

初心者が短期間での投資でコンスタントに含み益を出すことは困難です。長期分散積立を基本にコツコツと山登りをする事が将来の豊かな生活に繋がると考えています。 リスクを抱え断崖絶壁を登り遭難でもしたら元も子もないですからね。

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