先ずは現在の状況を整理します。
- 6月21日、アメリカはイランの核施設を標的にバンカーバスター爆弾を使用した空爆を実施。この攻撃は、イスラエルの同時空爆を補完する形で行われ、イランの核・ミサイルインフラに重大な打撃を与えたと報じられています 。
- これを受けて、イランは翌6月23日にカタールの米空軍基地(アル・ウデイド基地)をミサイルで攻撃。事前に通告があり、人的被害はなく、トランプ前大統領も「弱々しい対応」と評し、和平を訴えました 。
- 停戦合意が報じられたのは6月24日、トランプ氏が米空軍による核施設攻撃後、イスラエルとイラン双方が交渉に動いていると発表したことによります 。
- 一方、停戦が有効に機能しているかは依然不透明。実際、イランは依然として「オプションは全てある」と武力行使を示唆しており、完全な沈静化には至っていない状況です 。
上記を踏まえ7章~9章迄をご覧ください!
🔷第7章:非株式アセットの活用──守備力を高める選択肢
──「株だけに頼らない」資産運用の選択肢を考える
💡 7-1. なぜ今、“非株式アセット”に注目するのか?
株式市場が好調なときは、インデックス投資やグロース株が脚光を浴びます。
しかし今のように──
- 中東情勢の緊迫
- 原油価格の急騰
- インフレ再燃+金利高止まり
という「不安定3点セット」が揃った相場では、“株式に頼りきったポートフォリオ”はハイリスクになりがちです。
そこで推奨するのが、
🎯「株式“以外”の金融資産」で守備力を固める!
というアプローチです。
🥇 7-2. コモディティ(貴金属・資源)──金・銀・プラチナの役割
🪙 金(ゴールド)
- 地政学リスク・通貨不安に圧倒的な防御力
- 金融システムの不信感が高まると買われる
- ETF例:GLD, IAU
🥈 銀(シルバー)
- 景気回復+物価上昇局面で強い
- 工業用途が多いため、上昇時は爆発力あり
- ETF例:PSLV, SLV
🪩 プラチナ ※現在ゴールドをうわまるパフォーマンス!
- 自動車の触媒や水素技術で注目
- 中国・EV市場に連動しやすい
- ETF例:PPLT(米国ETF)
📌 推奨配分:10〜15%
インフレ耐性+株式と低相関という特性を活かそう!
💸 7-3. 債券(TIPS+短期国債)──インフレ+金利高対策
✅ 物価連動債(TIPS)
- インフレに応じて元本が自動で調整される
- 実質利回りを守る“防衛型”資産
- ETF例:TIP, SCHP
✅ 短期国債(1〜3年)
- 金利上昇局面で価格変動が少ない
- 下落リスクが限定される「安全地帯」
- ETF例:SHY, 個別債券も可
✅ 日本円資産(個人向け変動国債など)
- 為替リスクなし+流動性あり
- 「現金に近いけど少し増やしたい人」にぴったり
📌 推奨配分:20〜25%
TIPSは今の局面で特に活きる!配分増加もアリです。
💼 7-4. キャッシュ&MMF──いざという時の“ドライパウダー”
- 相場急落時にすぐ使える「弾薬」=キャッシュポジション
- 利回りを取りつつ安全性もある外貨建てMMF(USD)も候補
- ETFや債券が下落した時に**“買い増しのチャンス”を逃さない余力**
📌 推奨配分:10〜15%
🔑「待機資金を持っている人」が最終的に勝ち残るケースも多い!
🏠 7-5. 実物資産&REIT──インフラ収益と“リアルな安心感”
✅ インフラ系REIT(インフレ耐性あり)
- エネルギー・物流系REITは価格転嫁力が高く有利
- 日本のインフラファンド(9284・9286など)も要注目
- グローバルREITは金利次第で選定必要
✅ 金地金(現物)
- 「最終防衛ライン」として保有
- 田中貴金属、楽天証券などで購入可能
- 災害・システム障害時の“最終手段”
📌 推奨配分:5〜10%
REITは“株+不動産”のハイブリッド、金は“無国籍の資産保全アイテム”です。
✍ 総括:第7章のポイント整理
- 株式だけでは守れない時代に突入
- コモディティ(特に金・銀)は地政学リスクと相性が抜群
- TIPS+短期債はインフレ・金利上昇に効く「安全資産」
- キャッシュとMMFは“いつでも動ける準備力”
- REITや現物金はリアルなインフレ対策。配分少なくても心理的防御力大!


🔷第8章:リスク30%許容ポートフォリオモデル(完全版)
──地政学リスク・原油高・インフレ下でも資産を守る&育てる配分とは?
💡 8-1. 想定する投資環境と投資家像
まず、今回のポートフォリオモデルは以下を想定して構成しています:
項目 | 内容 |
📈 市場環境 | 原油価格上昇・中東リスク・インフレ圧力・金利高止まり |
🙋♂️ 投資家像 | 60代前後・リタイアorセミリタイア層・資産保全志向強め |
🎯 投資目標 | キャピタルよりも「減らさず・守る」「年率3~5%目安」 |
⚠ リスク許容度 | 最大30%のドローダウンを想定するが、リスク資産は限定 |
📊 8-2. ポートフォリオ全体像(非株式中心・防衛重視)
資産カテゴリ | 推奨比率 | 主な商品例 | 役割・特徴 |
エネルギー株・ETF | 20〜25% | XLE, VDE, XOM, CVX | 原油高の恩恵。中東リスクに強い攻め資産 |
防衛・軍需関連 | 5〜10% | ITA, LMT, NOC | 地政学リスク下での守備的成長株 |
金・銀ETF | 10〜15% | GLD, IAU, PSLV | インフレ・有事・通貨不安への保険 |
TIPS(物価連動債) | 10〜15% | TIP, SCHP | 実質利回りの確保。インフレ耐性あり |
短期国債・円建債 | 10〜15% | SHY, 日本国債 | 債券の中でも下落耐性が高い安全資産 |
キャッシュ・外貨MMF | 10〜15% | 米ドル建てMMF、ネット定期 | 機動的運用&ドライパウダー枠 |
REIT・インフラ・金現物 | 5〜10% | 9284, 9286, PPLT, 地金 | インフレ対策&収益源の分散先 |
📌 合計リスク資産:約50〜55%
📌 非リスク資産(債券・MMF・現金等):約45〜50%
🔐 8-3. 戦略的配分ルール【3か条】
① 「守りを固めてから攻める」
最初にTIPS・短期国債・MMFで安定土台を構築し、その上でエネルギー・金・防衛に振る。
② 「リスク資産でも“低ボラ”重視」
防衛・資源・貴金属などのリスク耐性が高いテーマ型ETFを活用。グロース株への依存は避ける。
③ 「定期リバランスで冷静さを保つ」
感情に流されず、四半期ごとに目標比率に戻すだけ。暴落も“配分修正の好機”と捉える。
🧩 8-4. モデルポートフォリオ構成例(具体的な銘柄で)
資産 | 銘柄例 | 比率(目安) |
金ETF | GLD(+IAU) | 7〜10% |
銀ETF | PSLV | 3〜5% |
エネルギーETF | XLE / VDE | 10〜15% |
個別エネルギー株 | XOM / CVX | 5〜10% |
防衛ETF | ITA | 5% |
個別軍需株 | LMT / NOC | 2〜3% |
TIPS ETF | TIP / SCHP | 10〜12% |
米短期債 | SHY or 個別債券 | 5〜7% |
円建て債券 | 日本国債 or 変動10年 | 5% |
現金・MMF | USD建てMMF / 定期預金 | 10〜15% |
REIT / インフラ | 9284 / 9286 / PPLT | 5〜8% |
📣 8-5. NISA口座での運用ポイント(成長投資枠)
- 国内ETF(例:金ETF 1326、インフラREIT)もNISA対象
- 外貨建てMMF・TIPS投信などは通貨ヘッジの有無に注意
- **税制優遇を活かして“守備資産のコスト負担を減らす”**使い方が吉
✍ 総括:第8章のポイント整理
- 今のような原油高&戦争リスク環境では、「株式オンリー」は危険
- 金・TIPS・エネルギー・防衛・MMFを組み合わせることでリスク許容30%でも堅実な運用が可能
- 配分比率と“防御のレイヤー”を明確に意識した構成が勝敗を分ける
- 定期リバランスとNISA活用で「守りの中に合理性」を組み込もう!

🔷第9章:まとめ──今こそ問われる「柔軟性と準備力」
🌍 9-1. 地政学×原油×インフレの“トリプルリスク時代”に突入
2025年6月、トランプ氏の突然のイラン核施設攻撃声明によって、世界のマーケットは再び地政学ショックの波にさらされました。
この出来事が投資家に突きつけたのは──
「想定外の出来事は、いつだって突然やってくる」という事実です。
✔️ 原油価格は急騰
✔️ CPIは再び上昇基調に転じ
✔️ 米FRBの利下げ観測は後退
✔️ 世界中の投資家が“安全な逃げ場”を探し始めた
この状況は、ただのニュースで終わらせてはならない「資産防衛の実践機会」なのです。
🧠 9-2. インフレ+戦争リスク下でも、資産は守れる
「守る」とは、“現金で逃げる”ことではありません。
ご提案してきたように、今だからこそ必要なのは…
- 金(GLD/IAU)や銀(PSLV)などのリアル資産
- 物価連動債(TIP/SCHP)での実質利回り防衛
- 原油・軍需ETFでの**「攻めの防御」**
- キャッシュ・MMFでの**“再投資余力”の確保**
- 国内高配当株やインフラREITなど円建てヘッジ
これらを「ルールをもって配分・調整」することが、地政学×インフレ環境で生き抜く鍵なのです。
📈 9-3. 一括勝負ではなく、リスクと付き合う“設計”を
投資の世界に「完全な正解」はありません。
でも、“想定できる最悪”に備えて準備することは、すべての投資家に共通の知恵です。
マインドセット:
- ✔️ シナリオごとの分散(攻め:原油株/守り:金・TIPS)
- ✔️ 市場環境の変化に応じた柔軟性(固定配分ではなく調整型)
- ✔️ 1回きりの勝負でなく、四半期ごとのリバランス戦略
つまり、“資産運用は一度きりの勝負ではない”。
何度でも立て直せる設計とルールがある人が強いのです。
🧭 9-4. 今からできる、3つのアクションプラン
これまでの内容を踏まえ、今日からできる「具体的な一歩」を整理します👇
アクション | 内容 | 効果 |
✅ ポートフォリオの現状棚卸し | エネルギー・金・TIPSなどの比率を確認 | 偏り・弱点を見える化できる |
✅ リスク30%想定で配分調整 | 非株式アセットを増やすor見直す | ダウンサイドリスクに備える |
✅ 情勢チェックのルーチン作成 | 中東情勢/原油価格/FRB発言など | リバランス判断の軸を作れる |
📣 9-5. 読者の皆さんへ──あなたのポートフォリオは“準備”できていますか?
トランプ氏の投稿は、もしかしたら“政治的パフォーマンス”かもしれません。
けれど、市場はそんな投稿1つで動きます。
資産価格は揺れ、投資家の感情も揺れます。
だからこそ──
「想定外を想定する」力こそが、今の投資家に求められるスキルです。
リスクに備え、柔軟に対応し、守りながら育てていく。
それが「2025年型・地政学リスク時代の投資家の姿」だと信じています。
✅ 最終まとめ:このブログで伝えたかったこと
- 🌐 中東情勢と原油高は、短期でも市場に大きなインパクトを与える
- 💹 インフレ・金利・経済成長に複合的な影響が出る「三重苦」時代へ
- 🛡️ 金・TIPS・エネルギー・防衛・REITなど守備力あるアセットを組み合わせて“柔軟な運用”を
- 📊 ポートフォリオは**「構成 × 配分 × リバランス」で守りながら攻める**
- 🧠 投資は「感情」より「設計」で動こう!
🎯 あなたのポートフォリオ、次のショックにも対応できますか?
今後もこうした世界情勢×投資戦略をブログで深掘りしていきます!
読者の皆さんもぜひ、この機会に「備える力」を一段レベルアップさせていきましょう💪🔥
最後まお読みいただきありがとうございました。
今のところ「停戦合意の合意形成プロセスが進められている」との報道が中心ですが、現実には緊張が継続しており、交渉が完全に定着したとは言えません。状況を正確に把握するには今後数日間の動きを見守る必要があります。


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