9月相場は株安・債券安・円安の三重苦か|ウォーシュFRBとイラン情勢

「FRBが利上げするなら債券が下がるのは分かる。でも、利上げしなくても長期国債が売られることがある、というのはどういうことなのか」

株安に備えて債券を買ったのに、株と一緒に下がって戸惑った——そんな声を、この夏よく耳にしました。じつは2026年9月は、その戸惑いがもう一度起きやすい月です。

理由は、性質の違う三つの材料が同じ月に重なるからです。①ジャクソンホールでのウォーシュFRB議長の発言、②ホルムズ海峡をめぐる原油供給への不安、③ドル円160円と日銀の追加利上げ観測。この三つは、それぞれ単独なら市場が消化できる材料です。しかし同時に来ると、株・債券・円が一緒に売られる展開になりやすくなります。

2026年9月・3つの材料が重なる(株安・債券安・円安の構造図)
三つの材料が同時に来ると、株・債券・円が一緒に売られやすくなる(2026年8月31日時点の情報をもとに作成)

この記事は「9月は暴落する」と煽るためのものではありません。ひとつの予想に賭けるのではなく、三つのシナリオを想定して準備しておくための整理です。最後まで読めば、9月に何を見て、どこで慌てなくてよいかが分かるようにしています。

※本記事の数字は、すべて2026年8月31日時点で確認できたものです。それ以降に発表されたデータは含みません。

ジャクソンホールでウォーシュ議長は何を語ったのか

2026年8月28日、ウォーシュFRB議長はワイオミング州ジャクソンホールで開かれた経済シンポジウムで講演しました。議長就任からちょうど100日目にあたる日です。

まず押さえておきたいのは、議長は「9月に利上げする」とは一言も言っていないということです。それでも市場は、これをタカ派(=金融引き締めに前向き)な発言と受け止めました。理由は四つあります。

① 物価2%は「揺るがない目標」だと念を押した

議長は、FRBが目標とするPCE物価指数(個人消費支出の物価指数。FRBがもっとも重視する物価の尺度)の2%について、「物価の安定はひとりでに実現するものではなく、インフレが必ず元の水準に戻るわけでもない」と述べました。放っておいても下がるとは考えていない、という意思表示です。

② 足元の物価が2%から遠いことを、数字で示した

講演で挙げられたのは次の数字です。

  • PCE物価指数:前年同月比 3.7%
  • 同:直近6カ月を年率に換算すると 4.1%
  • 物価の構成品目のうち、この1年で3%超値上がりしたものが 54%

直近6カ月のほうが高いという点が重要です。これは「最近になって物価の伸びが再び強まっている」ことを意味します。

③ 金融環境は「引き締め的とは言いにくい」と評価した

議長は、企業が資金を借りる際の上乗せ金利(クレジットスプレッド)が歴史的に低い水準にあり、銀行の貸出姿勢も緩めであることを指摘し、金融環境全体を「引き締め的とは言いがたい」と評価しました。

つまり「今の金利水準では、まだ経済にブレーキがかかっていない」という見立てです。一方で雇用については、失業率4.1%は完全雇用と整合的で安定していると述べています。雇用より物価を優先する姿勢が、ここに表れています。

④ 「決定ではなく、規律にコミットする」

講演でもっとも引用されたのが次の二文です。

「基調的なインフレが、明確に、十分な速度で目標へ向かっていると確信できなければならない。そうでなければ、我々にはやるべき仕事が残っている」

「私は今日ここで、特定の決定ではなく、規律にコミットしている」

後者は、FRBが次に何をするかを事前に予告する「フォワードガイダンス」(=先行きの道筋を市場に示すこと)に頼らない、という宣言です。議長はこれを「明確さの名のもとに、かえって曖昧さを生みかねない」と説明しました。

読者にとって大事なのは、この方針の副作用です。FRBが答えを先に教えてくれなくなるほど、市場は経済指標が出るたびに大きく揺れます。9月に相場が荒れやすいと考えられるのは、このためでもあります。

なぜ債券投資家は9月利上げを疑っているのか

講演直後、市場は素直に反応しました。政策金利に敏感な米2年国債の利回りは12ベーシスポイント(0.12%)以上上がって4.35%台へ。9月会合での利上げ確率は、講演前の3割程度から、スワップ市場で約6割、CMEのフェドウォッチで約56%へと跳ね上がりました(いずれも8月28日時点。算出方法により数値は異なります)。

ここで金利と債券価格は反対方向に動くことを確認しておきます。金利が上がると、すでに発行されている債券の魅力は相対的に下がるため、価格は下がります。「金利上昇=債券安」です。

ところが、債券のプロには冷めた見方をする人が少なくありません。理由は三つあります。

雇用はすでに減速している

8月7日に発表された7月の米雇用統計は、市場の想定より弱い内容でした。

  • 非農業部門雇用者数:2万3,000人の減少(政府部門が5万3,000人減、うち地方の教育が5万人減)
  • 失業率:4.1%
  • 平均時給:前年同月比 +3.2%(2021年5月以来の低い伸び)
  • 労働参加率:61.4%(5年超ぶりの低水準)

ここで注意したいのは、雇用者数の減少が必ずしも「景気の悪化」だけを意味しないことです。移民政策などの影響で働き手の増え方そのものが鈍っていれば、雇用が増えなくても失業率は上がりません。実際、失業率は4.1%で安定しています。

とはいえ賃金の伸びが3.2%まで鈍ったことは、賃金からのインフレ圧力が弱まっている証拠でもあります。「物価は高いが、雇用は弱い」——この組み合わせこそが、FRBを迷わせています。この構図については米雇用2.3万人減でもS&P500最高値──「悪いニュースは株高」はいつまで続くのか?で詳しく扱っています。

原油高は、利上げでは解決できない

二つ目の理由が、今回の物価上昇の「出どころ」です。

物価が上がる原因は大きく二つあります。ひとつは、みんながモノを買いすぎて需要が過熱する場合。もうひとつは、供給側の事情でモノが足りなくなる場合で、これを供給ショックと呼びます。原油高は後者の典型です。

利上げは、需要を冷やす道具です。ホルムズ海峡を通るタンカーの数を増やしたり、原油の生産量を増やしたりする力はありません。FRBがいくら金利を上げても、原油そのものは増えないのです。

ただしFRBは、原油高を無視することもできません。ガソリン代や輸送費の上昇が幅広い品目に広がり、人々の「これから物価は上がり続けるだろう」という予想(=期待インフレ)が高まってしまうと、あとから抑え込むのは非常に難しくなるからです。原油と物価と資産価格の関係は株も金も原油も高いのはなぜ?|4つの市場から読み解く2026年夏の「異例の相関」もあわせてどうぞ。

発言と行動が一致しなければ、FRBの信認が傷つく

三つ目が、いちばん厄介な論点です。

運用会社の反応を見てみましょう。TDセキュリティーズは「据え置き」を基本シナリオとしています。ABNアムロのブーシェCIOは「政策の反応関数(=何が起きたらどう動くかのルール)が依然として不透明だ」として長期債への投資を避けていると述べ、ブランディワインのチェン氏は「発言は発言にすぎない。重要なのは行動だ」と語り、米長期国債のアンダーウエート(=標準より少なく持つこと)を維持しています(Bloomberg、8月31日配信)。

では、タカ派発言を続けたFRBが9月に据え置いた場合、何が起きるでしょうか。

利上げしてもしなくても長期金利は上がりうる(イールドカーブ概念図)

満期の長さごとの利回りを結んだ線を「イールドカーブ」と呼びます。①②は本稿による概念図で、予測値ではありません

短い期間の金利(2年など)は「利上げしないのか」と安心して下がるでしょう。しかし長い期間の金利(10年・30年)は、逆に上がる可能性があります。「口先だけで、結局インフレを放置するのではないか」と受け止められるからです。

短い金利が下がり、長い金利が上がって、グラフの傾きが急になることをスティープ化と呼びます。長期債を持っている人にとっては、価格が下がることを意味します。

このとき長期金利を押し上げるのがタームプレミアムです。難しい言葉ですが、中身は単純で、「長い期間お金を貸すのだから、余分に利息をください」という上乗せ分のことです。物価の先行きが読めないほど、また国の借金が増えて国債の発行量が増えるほど、この上乗せは大きくなります。

ここで区別しておきたいのが、「良い金利上昇」と「悪い金利上昇」です。景気が強くて金利が上がるなら、株にとってはむしろ追い風になりえます。しかしインフレと財政不安で金利が上がるなら、株にも債券にも逆風です。9月に警戒すべきは後者のほうです。この論点は米財務省買いオペ倍増、FRBの取り組み複雑化か始まった「ドル価値希薄化トレード」でも取り上げました。

イラン情勢で注目すべきは「攻撃の有無」ではない

ニュースの受け止め方で、いちばん誤解が多いのがここです。

米国とイランの武力衝突は、これから始まるのではありません。すでに約半年にわたって続いています。2026年8月30日には、米軍がホルムズ海峡近くのララク島で、イランのロケット発射装置2基を攻撃しました。米側は、機雷を積んだロケットをホルムズ海峡に向けて発射する準備が進んでいたと説明しています。7月下旬以降、公表された攻撃としては初めてのものです。革命防衛隊は死傷者が出たとして報復を表明し、実際に反撃が行われたと報じられています。

この報道を受けて、8月31日のアジア時間に原油は上昇しました。国際的な指標であるブレント原油は1バレル90ドル台、米国のWTI原油は85ドル前後です。

ホルムズ海峡は、世界の石油取引のおよそ2割が通る航路です。ここが完全に閉鎖されれば影響は甚大ですが、現時点で通航そのものは続いており、原油価格も「閉鎖」を織り込んだ水準にはありません。

したがって、投資家が見るべきは「攻撃があるかどうか」ではなく、「攻撃の対象が何に広がるか」です。

  • 原油が90ドル前後で踏みとどまる場合:物価への影響は限定的。FRBは「一時的な供給ショック」として扱う余地が残ります
  • 100ドルを超える場合:ガソリン・電気・輸送費を通じて幅広い品目に波及。米欧のCPIを押し上げ、日本では円安と重なって輸入インフレが強まります
  • タンカーや石油施設、周辺国の米軍基地へ拡大した場合:供給不安が価格ではなく「量」の問題に変わり、市場の反応は非連続になります

ここまでが確認できた事実と、そこから導かれるシナリオの区別です。「今秋に大規模攻撃が起きることが決まっている」という事実はありません。あくまで、衝突が継続しており、8月30日に新たな攻撃があった、というのが確認できることのすべてです。資源インフレ型の物価上昇にどう備えるかは典型的な資源インフレ型スタグフレーション初期に勝つ資産ポートフォリオも参考になります。

2026年9月の三つのシナリオ

ここまでの材料を整理すると、9月の相場は次の三つに分けて考えられます。

2026年9月相場の3つのシナリオ比較

確率は市場データではなく、本稿の執筆上のシナリオ配分(筆者の推論)です
シナリオ 目安確率 FRB・イラン情勢 市場の方向
基本 50% FRBが0.25%利上げ、戦闘は限定的 前半は株安、政策会合後に底固め
景気減速 30% 雇用・CPI鈍化でFRB据え置き 短期債上昇、株は一時反発
危機拡大 20% ホルムズ情勢悪化、原油100ドル超 株・長期債とも大幅安
確率は市場が示す数値ではなく、本稿の推論に基づく配分です

基本シナリオ――FRBと日銀がともに利上げ

FRBが0.25%の利上げに踏み切り、日銀も政策金利を1.00%から1.25%へ引き上げる展開です。想定される方向性は次のとおりです。

  • 米国株はFOMCまで軟調。特にナスダックと半導体株は、金利上昇に弱い性質があります
  • S&P500は高値から5〜8%程度の調整もありえます
  • 米2年債利回りは4.4%台、米10年債は4.7〜4.9%、米30年債は5%台で不安定に推移
  • 日経平均は半導体株の比重が高いぶん、TOPIXより弱くなりやすい局面が想定されます
  • ドル円はFOMC前に161〜163円、日銀会合後に157〜160円
  • ブレント原油は85〜95ドル

これらはあくまで予測レンジであり、断定するものではありません。ドル円は「数字が上がる=円安」「数字が下がる=円高」です。161円は160円より円安を意味します。

景気減速シナリオ――FRB据え置き

雇用統計が再び弱く、CPIも予想以上に鈍化して、FRBが据え置く展開です。米2年債利回りは低下し、ナスダックは反発しやすくなります。ドル円は157〜159円方向、金価格も上がりやすいでしょう。

ただし、ここが本記事でもっとも強調したい点です。「利上げ見送り=長期国債が上がる」とは限りません。

短期債は素直に反応します。しかし長期債は、①原油高でインフレ期待が下がりきらない、②FRBの物価抑制姿勢が疑われる、③国債の発行量が多くタームプレミアムが乗りやすい——という三つの理由から、上がらない可能性があります。「株安に備えて長期債」という発想が効かない局面が、9月にはありえます。

危機拡大シナリオ――原油100ドル超

戦闘がタンカーや石油施設、米軍基地へ広がり、ブレント原油が100〜110ドルへ進む展開です。

  • 米国株は8〜15%の調整もありえ、ナスダック・半導体の下落幅が大きくなりやすい
  • 日本株は輸入インフレと金利上昇の両方から下押しされます
  • ドル円は一時162〜165円へ進んだのち、為替介入で急落する可能性があります
  • 金はいったん換金売りで下げたあと、安全資産として買われる展開がありえます
  • 長期債は「安全資産としての買い」よりインフレ懸念が勝つ可能性があります
  • エネルギー、資源、防衛関連が相対的に強くなりやすい局面です

9月の重要日程――どこで流れが変わるか

2026年9月の重要日程カレンダー

前半は材料が積み上がる期間、中旬の政策会合が分岐点になります
日付 イベント 何を見るか
9月4日 米雇用統計(8月分) 雇用者数だけでなく、失業率・労働参加率・平均時給。賃金が鈍れば利上げ観測は後退します
9月10日 米PPI(生産者物価) 企業段階の物価。原油高がどこまで川下へ波及しているか
9月11日 米CPI(8月分) エネルギーだけでなく、コア・住居費・サービス価格。ここが9月前半の最大の山場です
9月15〜16日 FOMC(16日に結果・議長会見) 利上げの有無より、経済見通しとドットチャート(参加者が示す政策金利の見通し)で次の一手を読む
9月17〜18日 日銀金融政策決定会合(18日に結果) 利上げの有無に加え、その後の利上げペースと為替への言及
9月28日 9月配当の権利付最終日 配当利回りだけを理由に飛びつかない。翌29日は権利落ち日です
出所:FRB、日本銀行の公表日程、米労働省の公表スケジュール(2026年8月31日時点)

本稿の見立てでは、9月前半は材料が積み上がる期間、中旬の二つの政策会合が分岐点です。FOMCと日銀会合を通過すれば、悪材料が出尽くして底固めが始まる可能性があります。ただしホルムズ海峡の情勢が悪化すれば、底入れは10月以降にずれ込むでしょう。

日本株と高配当株はどうなるか

日本市場の足元を確認しておきます。8月28日の日経平均株価の終値は6万6,405円56銭(前日比273円58銭高)で、水準としては高値圏にあります。一方で日本の10年国債利回りは2.945%と、8月半ばに付けた約30年ぶりの高水準を試す位置にあります。

ドル円は7月31日の日米協調介入以来となる160円台に乗せました。財務省の円買い介入は7月30日からの1カ月で15兆円を超え、月次で過去最大となっています。ベッセント米財務長官は8月31日、足元の円の動きについて「かなり抑制されている」と述べ、介入が必要な無秩序な動きではないとの見方を示しました。介入の背景は日米協調介入はなぜ必要だったのかで整理しています。

相対的に強くなりやすい業種

石油・資源、総合商社、銀行、保険、通信、一部の防衛関連です。原油高と金利上昇の両方が、これらの収益にとっては追い風になりやすいためです。

注意が必要な業種

  • 半導体・AI関連の高PER銘柄(金利上昇で割高評価が剥がれやすい/好決算なのに株価暴落はなぜ起きる?
  • REIT・不動産(借入金利の上昇が直撃します)
  • 電力・ガス(燃料費の上昇を料金へ転嫁するまでに時間差があります)
  • 空運・陸運(燃料費の比重が高い業種です)
  • 原材料高を価格転嫁しにくい食品・小売
  • 借入依存度の高い建設会社

銀行株は「利上げだから買い」とは限らない

ここは丁寧に見る必要があります。

追い風:日銀の利上げで貸出金利が上がり、預金金利との差(預貸金利ざや)が改善します。保有資産の運用利回りも上がります。

向かい風:保有している債券に評価損が出ます。景気が悪化すれば貸倒れが増えます。金利が急に上がりすぎれば企業の資金需要そのものが減ります。そして何より、すでに株価が利上げ期待を織り込んでいる可能性があります。

つまり「日銀が利上げするから銀行株を買えばよい」という単純な話ではありません。詳しくは日銀利上げでメガバンクはなぜ好決算?日本10年債3%目前|高配当株の勝ち組・負け組はこう変わるをご覧ください。

50〜60代の投資家は9月をどう乗り切るか

ここからは、売買を勧める話ではなく、考え方の整理です。

債券との付き合い方

  • 長期の米国債を一度に大量に買わない。長期債は金利が上がったときの値下がりが大きく、9月はその金利が上がりうる月です
  • 2〜7年程度の短中期債を中心に、満期をばらけさせる。満期が来ればお金が戻るので、金利が上がっても待てば取り返せます(分散Duration戦略
  • 為替ヘッジなしの米国債を、ドル円160円台で追いかけない。円安が進んだところで買うと、円高に戻ったときに為替で目減りします
  • ヘッジあり・なしは役割を分ける。ヘッジありは「金利で稼ぐ枠」、ヘッジなしは「円安に備える枠」と考えると整理しやすくなります

日本の高配当株との付き合い方

  • 9月末の配当権利だけを目的に飛びつかない。権利落ち日には配当分だけ株価が下がるのが通常で、短期の利益にはなりません
  • 日経平均よりTOPIX、内需、累進配当やDOE(株主資本配当率)を採用する企業を重視する。業績が振れても配当を減らしにくい会社のほうが、9月のような月では落ち着いて持てます(日経高配当株50・累進高配当・日本版SCHDを徹底比較

買い方と現金の考え方

  • 8〜10%程度の調整も想定し、買付資金を3〜5回に分ける。一度に買わなければ、下がったときが次の機会になります
  • 下落時に使う現金を、先に確保しておく。買う金がなければ、安くなっても何もできません
  • 「何を買うか」だけでなく「いつまで現金を残すか」を決める。期限を決めておくと、待つことが不安ではなくなります
  • 原油・金・債券を万能な安全資産と考えない。2026年9月は、これらが同時に頼りにならない可能性がある月です

特定の銘柄を推奨するものではありません。ご自身の資産全体のバランスに合わせてご判断ください。

まとめ――9月は予想を当てる月ではなく、時間を分散する月

整理します。

  • 9月前半は、利上げ観測・原油高・円安が重なり、株・債券・円が同時に売られやすい環境です
  • FOMC(16日)と日銀会合(18日)を通過すれば、悪材料出尽くしで底固めが始まる可能性があります
  • ただしホルムズ海峡の情勢が悪化すれば、底入れは10月以降にずれ込むでしょう
  • 最大のリスクは株安そのものではなく、株が下がったときに長期債も上がらないことです
  • 現金、短中期債、高配当株を組み合わせ、買うタイミングを時間で分散する
  • ひとつの予測に全資金を賭けない

相場の方向は、誰にもコントロールできません。しかし資金の配分と、買付の回数は、自分で決められます。9月に起きうることは、この記事でおおよそ書き出しました。想定の範囲内で動いている限り、慌てる必要はありません。

準備をしてから9月を迎える人にとって、荒れた相場はむしろ、じっくり買い進めるための時間になります。

参考資料・出典

  • Federal Reserve「Speech by Chair Warsh on the economic outlook and monetary policy」2026年8月28日(FRB公式
  • Federal Reserve「FOMC Meeting Calendars」(2026年9月15〜16日開催)
  • 日本銀行「金融政策決定会合の日程」(2026年9月17〜18日開催)
  • 米労働省労働統計局「Employment Situation — July 2026」2026年8月7日発表
  • 米商務省経済分析局「Personal Income and Outlays, July 2026」2026年8月26日発表
  • CNBC「2-year Treasury yield jumps as Warsh says Fed may ‘have work to do’」2026年8月28日
  • CNBC「September Fed decision is now a coin flip as rate hike odds increase post Warsh」2026年8月28日
  • CNBC「U.S. strikes Iranian rocket launchers near Strait of Hormuz」2026年8月30日/「Oil rises over 1% after U.S. forces strike Iran’s Larak Island」2026年8月31日
  • Bloomberg「FRB利上げ観測に債券投資家は懐疑的」2026年8月31日配信
  • Bloomberg「日本市場、株・債券下落へ-ウォーシュ氏発言受け米利上げ観測高まる」2026年8月31日配信
  • The Japan Times「Bessent says yen moves ‘pretty contained’ and not disorderly」2026年8月31日
  • 日本経済新聞「日経平均株価が反発 終値273円高の6万6405円」2026年8月28日

※本記事の数値はすべて2026年8月31日時点で確認できたものです。市場データは日々変動します。

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を勧誘するものではありません。記載した見通しやシナリオは執筆時点における筆者の推論であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資には元本割れを含むリスクがあります。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

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