こんにちは、とすです。
日本では長い間、「国債を買っても金利がほとんど付かない」という状況が続いてきました。
そのため、個人投資家の間では、日本国債よりも株式や米国債、投資信託の方が魅力的だと考えられることが多かったと思います。
しかし、現在は状況が大きく変わっています。
日本の長期金利は約30年ぶりの高い水準まで上昇し、10年国債利回りは2%台後半、より期間の長い国債ではさらに高い利回りが見られるようになりました。
一方で、円安や物価上昇も続いています。
預金金利が上がったとはいえ、物価上昇率を十分に上回るとは限りません。株式だけに資産を偏らせることにも不安を感じる人が増えています。
こうした環境のなかで、あらためて注目されているのが日本国債です。
本記事では、日本国債の基本から、短期債・中期債・長期債・物価連動国債の違い、メリットとデメリット、具体的な購入方法まで、投資が初めての方にも分かるよう、身近なたとえを交えながら、ひとつずつ丁寧に解説します。
この記事の要点(先に3つだけ)
- 国債は「国にお金を貸して、利息をもらう」仕組み。満期まで持てば、原則として貸したお金(額面)が戻ってきます。
- 途中で売ると値段が上下する。金利と債券の値段は「シーソー」の関係で、金利が上がると持っている国債の値段は下がります。
- 大切なのは「いつ使うお金か」で期間を選ぶこと。数年内に使うお金は短期、当分使わないお金は中期・長期、と分けて考えると失敗しにくくなります。
それでは、順番に見ていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の商品や売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
日本国債とは何か
日本国債とは、日本政府が資金を調達するために発行する債券です。
簡単に言えば、投資家が日本政府にお金を貸し、その見返りとして利息を受け取る仕組みです。
【身近なたとえ】国債は、政府が発行する「借用書(しゃくようしょ)」のようなものです。あなたが政府にお金を貸すと、「〇年後に、利息をつけて返します」と書かれた紙を受け取るイメージです。友人にお金を貸して、「利子をつけて返すね」と一筆もらう感覚に近いといえます。
例えば100万円分の国債を購入し、利回りが年2%であれば、税引前で年間約2万円の収益を受け取るイメージです。
国債には満期があり、満期まで保有すると、原則として額面金額が返還されます。
日本政府が発行する円建て債券であるため、日本円で生活する人にとっては、為替変動の影響を受けない点が大きな特徴です。
米国債の場合、ドル建てでは利益が出ていても、円高になると円換算で損失が出る可能性があります。
一方、日本国債には為替リスクがありません。
ただし、国債は預金とは異なります。
満期前に売却すると、市場金利の変化によって売却価格が上下し、元本割れすることがあります。
金利が上がると債券価格は下がる
国債を理解するうえで、最も重要なのが金利と債券価格の関係です。
基本的には、金利と債券価格は反対方向に動きます。
【身近なたとえ】金利と債券の値段は「シーソー」の関係です。片方(金利)が上がると、もう片方(債券の値段)は下がります。もう少し具体的にいうと、中古スマホに似ています。新型で高性能なスマホが安く発売されると、型落ちの古いスマホは値下げしないと売れません。国債も同じで、あとから高い金利の新品が出ると、低い金利の「型落ち国債」は値段を下げないと買い手がつかないのです。
市場金利が上昇すると、すでに発行されている低金利の国債の魅力が低下するため、価格は下落します。
反対に市場金利が低下すると、過去に発行された高い金利の国債の価値が上がり、価格は上昇します。
例えば、年1%の国債を保有しているときに、新しく年3%の国債が発行された場合、多くの人は年3%の国債を選びます。
そのため、年1%の既発国債は、価格を下げなければ売れなくなります。
ただし、途中で売却せず満期まで保有すれば、通常は額面金額で償還されます。
言いかえれば、値段が上下するのは「途中で売るとき」の話であり、満期まで持ち切る人にとっては、日々の値動きに一喜一憂する必要は小さくなります。
したがって、個別国債を購入するときは、「いつ使うお金なのか」「満期まで持てるのか」が重要になります。
短期国債とは
短期国債は、満期までの期間が短い国債です。
一般的には、数か月から2年程度までの国債を指します。
短期国債のメリット
最大のメリットは、価格変動が比較的小さいことです。
満期までの期間が短いため、市場金利が上昇しても、長期国債ほど大きく価格が下落しません。
また、短期間で満期を迎えるため、金利上昇局面では満期資金を、より高い金利の国債へ乗り換えることができます。
今後も日銀の利上げや国債利回りの上昇が続くと考える場合、短期債を中心にしておけば、新しい金利水準を取り込みやすくなります。
株価下落時の買い増し資金や、数年以内に使う予定の資金の置き場としても利用しやすいでしょう。
短期国債のデメリット
短期債は安全性が高い一方で、一般的には長期債より利回りが低くなります。
また、将来金利が大きく低下しても、債券価格の値上がりは限定的です。
大きな値上がり益を狙う商品ではなく、現金に近い安定資産と考える方が分かりやすいでしょう。
短期国債が向いている人
- 1〜3年以内に使う予定の資金がある人
- 金利上昇がまだ続くと考えている人
- 価格変動をできるだけ小さくしたい人
- 株価暴落時の買い増し資金を確保したい人
中期国債とは
中期国債は、主に3年から5年程度の国債です。
短期債より利回りが高く、10年を超える長期債より値動きが小さいため、安定性と収益性のバランスが取りやすい期間です。
中期国債のメリット
中期国債は、短期債より高い金利を受け取りながら、長期債ほど大きな価格変動を避けられる点が魅力です。
5年程度であれば、住宅修繕費や退職後の生活費など、将来使う時期をある程度想定して購入できます。
また、満期を分散させる債券ラダーにも利用しやすい商品です。
【身近なたとえ】「債券ラダー」とは、満期の時期をずらして国債を持つ方法です。ラダー(ladder)は「はしご」という意味で、はしごの段のように満期を1年後・3年後・5年後……と少しずつずらして並べます。定期預金を1年ごとにずらして預ける「定期の階段」をイメージすると分かりやすいです。こうしておくと、定期的にお金が戻ってくるので、生活費に使ったり、その時の金利で新しい国債に乗り換えたりと、柔軟に対応できます。
例えば、1年後、3年後、5年後に満期を迎える国債を組み合わせれば、定期的に資金が戻ってきます。
満期資金を生活費に使うことも、新しい国債へ再投資することもできます。
中期国債のデメリット
市場金利が上昇すると価格が下落するため、途中売却では元本割れの可能性があります。
また、固定金利の中期国債は、インフレ率が利回りを上回ると、実質的な購買力が低下します。
例えば、国債利回りが2%でも物価上昇率が3%なら、実質的には年1%程度、資産価値が目減りする計算です。
数字の上ではお金が増えていても、モノの値段がそれ以上に上がってしまうと、「買える量」はむしろ減ってしまう、というわけです。
中期国債が向いている人
- 3〜5年は使わない資金がある人
- 預金より高い利息を受け取りたい人
- 長期債ほどの価格変動は避けたい人
- 初めて個別国債を購入する人
初心者が国債投資を始める場合、3年債や5年債は比較的分かりやすい選択肢です。
長期国債とは
一般に長期国債という場合、代表的なものは10年国債です。
ニュースで「長期金利が上昇した」と報道される場合、多くは10年国債利回りのことを指します。
長期国債のメリット
10年国債を購入すると、現在の金利水準を長期間固定できます。
今後、景気悪化やインフレ鈍化によって市場金利が低下しても、購入時に決まった利息を受け取り続けることができます。
さらに、市場金利が低下した場合は、保有している国債価格が上昇する可能性があります。
株価が大きく下落する局面では、安全資産として国債が買われ、債券価格が上昇する場合もあります。
そのため、株式中心のポートフォリオに長期国債を加えることで、資産全体の値動きを抑えられる可能性があります。
【身近なたとえ】株式と国債は、シーソーの両端のように、逆の動きをすることがよくあります。株価が急落して不安が広がると、投資家は安全な国債に資金を移すため、国債の値段が上がりやすくなります。かたよらず両方を持っておくと、片方が下がってももう片方が支えになり、資産全体の揺れがやわらぐ、というイメージです。
長期国債のデメリット
長期国債は、金利変動の影響を大きく受けます。
購入後に金利がさらに上昇すると、保有している国債の価格は下落します。
満期まで保有すれば額面で償還されますが、途中売却が必要になった場合は、大きな損失が出ることがあります。
また、固定金利のため、物価が大きく上昇しても受取利息は増えません。
10年間のインフレ率を正確に予測することは難しく、物価上昇が長引けば実質的な資産価値が低下します。
長期国債が向いている人
- 10年程度使わない資金がある人
- 現在の金利を長期間固定したい人
- 将来の景気悪化や金利低下に備えたい人
- 株式と異なる値動きの資産を持ちたい人
20年・30年・40年の超長期国債
10年を超える20年債、30年債、40年債は、超長期国債と呼ばれます。
長期間資金を貸すため、一般的には短期債や中期債より高い利回りになります。
超長期国債のメリット
高い金利を長期間固定できることが最大のメリットです。
将来、市場金利が低下すれば、超長期国債の価格は大きく上昇する可能性があります。
金利低下局面では、10年国債より20年債や30年債の方が、値上がり幅が大きくなりやすい特徴があります。
超長期国債のデメリット
一方で、金利上昇時の価格下落も非常に大きくなります。
【ここに注意】「国債」という名前から、超長期国債もつい安全そうに感じてしまいます。しかし、途中で売ることを前提にすると、超長期国債は値動きの大きい商品です。同じ金利の動きでも、期間が長いほど値段は大きく振れます。長い定規ほど、先端をわずかに動かしただけで大きくブレるのと同じイメージです。
国債という名称から安全な印象を持ちやすいのですが、途中売却を前提にすると、超長期国債は値動きの大きい金融商品です。
30年後、40年後の物価水準を予測することも困難です。
現在の金利が高く見えても、将来のインフレ率が同じ程度まで上昇すれば、実質的な利益は小さくなります。
退職前後の資産運用では、超長期国債を債券資産の中心にするのではなく、一部にとどめる方が無難でしょう。
物価連動国債とは
物価連動国債は、物価の上昇に合わせて元本が増減する国債です。
通常の固定金利国債は、物価が上がっても元本や受取利息は変わりません。
【身近なたとえ】普通の国債は「目盛りが固定された定規」、物価連動国債は「物価に合わせて伸び縮みする定規」だと考えてください。モノの値段が上がると、それに合わせて元本という定規が伸びるので、受け取る利息も少し増えます。物価上昇でお金の価値が目減りするのを、追いかけて補ってくれるイメージです。
これに対して物価連動国債は、消費者物価指数の動きに応じて、利息を計算する元本が調整されます。
日本の物価連動国債は、主に生鮮食品を除く全国消費者物価指数、いわゆるコアCPIに連動します。
物価連動国債の仕組み
例えば、額面100万円、表面利率0.5%の物価連動国債を保有しているとします。
その後、基準となる物価指数が10%上昇した場合、利息計算の基準となる元本は、おおむね110万円になります。
この場合、年間利息は次のようになります。
110万円×0.5%=5,500円
物価上昇前は5,000円だった利息が、物価上昇に合わせて5,500円へ増えるイメージです。
満期に返還される元本も、物価指数の上昇を反映して増加します。
現在発行されている新型の物価連動国債には、満期時の元本保証があります。
物価下落によって調整後元本が額面を下回っても、満期時には原則として額面金額が償還されます。
ただし、途中売却価格が保証されているわけではありません。
物価連動国債のメリット
最大のメリットは、インフレによる購買力低下に対応できることです。
円安が進むと、輸入するエネルギー、食料品、原材料などの価格が上がりやすくなります。
その結果、国内の消費者物価が上昇すれば、物価連動国債の元本や利息も増える可能性があります。
日本円で生活する年金世代にとって、資産額そのものより重要なのは、その資産でどれだけの商品やサービスを購入できるかです。
物価連動国債は、円資産の購買力を守るための選択肢になります。
物価連動国債のデメリット
物価が上昇すれば、必ず通常国債より有利になるわけではありません。
債券市場では、将来のインフレ予想があらかじめ価格に反映されています。
通常国債の利回りと、物価連動国債の実質利回りとの差を、ブレーク・イーブン・インフレ率と呼びます。
【身近なたとえ】ブレーク・イーブン・インフレ率は、市場全体が予想する「物価の天気予報」のようなものです。「これから10年で、だいたい年2%くらい物価が上がりそう」という市場の見立てが、この数字に表れています。実際のインフレがこの予報を上回れば物価連動国債が得をし、下回れば普通の国債の方が得になる、という関係です。
例えば、10年普通国債の利回りが2.8%、10年物価連動国債の実質利回りが0.8%なら、その差である2%が市場の予想インフレ率の目安になります。
今後10年間の実際の平均インフレ率が2%を上回れば、物価連動国債が有利になりやすくなります。
反対に、インフレ率が2%を下回れば、普通国債の方が有利になる可能性があります。
また、物価連動国債も市場で売買されるため、実質金利が上昇すれば価格は下落します。
通常国債より取引量が少なく、売買価格の差が大きくなることもあります。
さらに、物価連動国債が参照する消費者物価指数と、自分の生活費上昇率が完全に一致するわけではありません。
医療費、介護費、住宅修繕費などが平均以上に上昇した場合、物価連動国債だけですべてを補えるとは限りません。
物価連動国債が向いている人
- 今後もインフレが続くと考える人
- 円安による生活費上昇に備えたい人
- 退職後資産の購買力を守りたい人
- 10年程度使わない資金を持っている人
日本国債を購入する方法
日本国債の購入方法は、大きく分けて4つあります。
1.個人向け国債
初心者に最も分かりやすいのが個人向け国債です。
個人向け国債には、次の3種類があります。
- 変動10年
- 固定5年
- 固定3年
1万円から購入でき、証券会社、銀行、郵便局などで申し込めます。
個人向け国債は、発行から1年経過すれば中途換金できます。
中途換金時には直前2回分の利息相当額が差し引かれますが、市場価格で大きく元本割れする一般の国債より、換金時の安心感があります。
言いかえれば、個人向け国債は「値段が上下しない国債」に近く、投資が初めての方でも扱いやすいのが特徴です。
特に変動10年は、半年ごとに金利が見直されるため、今後も金利上昇が続く局面では利用しやすい商品です。
ただし、10年国債の市場利回りをそのまま受け取れるわけではありません。
2.新窓販国債
新窓販国債は、主に2年、5年、10年の国債を金融機関で購入する仕組みです。
個人向け国債より市場金利に近い利回りが期待できます。
一方で、途中売却は市場価格になるため、金利上昇時には元本割れする可能性があります。
満期まで確実に保有できる人に向いています。
3.証券会社で既発国債を購入する
証券会社では、すでに発行済みの国債が販売されることがあります。
購入するときは、表面利率だけではなく、最終利回りを確認することが重要です。
【言葉の説明】「表面利率」は券面に書かれた決まった利率、「最終利回り」は購入価格まで含めて満期まで持ったときの実際の利回りです。スーパーの割引シールに近いイメージで、定価(額面)より安く買えれば、書かれた利率が低くても実際の“もうけ”は大きくなります。逆に定価より高く買えば、実際の利回りは下がります。見るべきは、シールを貼ったあとの「実際の支払額に対する利回り」です。
表面利率が低い国債でも、購入価格が額面より安ければ、満期まで保有した場合の利回りが高くなることがあります。
反対に表面利率が高くても、額面より高い価格で購入すれば、実際の利回りは低くなります。
償還日、購入価格、最終利回り、残存期間、最低購入金額を確認しましょう。
4.国債ETF・投資信託
個別国債を選ぶのが難しい場合は、日本国債に投資するETFや投資信託を利用する方法があります。
少額で複数の国債に分散でき、証券取引所や証券会社を通じて売買しやすい点がメリットです。
ただし、国債ETFや投資信託には満期がありません。
個別国債のように「満期まで保有すれば額面で戻る」という仕組みではなく、金利上昇が続けば基準価額が下落する可能性があります。
信託報酬もかかります。
国債に投資するファンドだからといって、元本保証ではない点には注意が必要です。
初心者はどの国債から始めるべきか
国債投資では、最初から最も利回りの高い国債を選ぶ必要はありません。
重要なのは、使う時期と目的に合わせることです。
数年以内に使う資金であれば、短期債や個人向け国債が向いています。
5年前後使わない資金なら、中期債を中心にできます。
10年以上使わない資金で、将来の金利低下に備えたい場合は、10年国債を組み入れる選択肢があります。
インフレへの備えを重視するなら、物価連動国債を一部加える方法があります。
20年債や30年債は高い利回りが魅力ですが、金利変動による価格変動が大きいため、初心者は少額から検討する方がよいでしょう。
一括購入より購入時期を分ける
現在の金利水準が将来の最高金利になるかどうかは、誰にも分かりません。
これからさらに金利が上昇すれば、後から発行される国債の方が高い利回りになります。
反対に、景気悪化によって金利が低下すれば、今の金利を固定しておく方が有利です。
【身近なたとえ】買う時期を分けるのは、積立投資と同じ考え方です。金利がこの先いちばん高くなる日を、ピタリと当てるのは誰にもできません。ならば、一度に全額を投じるのではなく、時期をずらして少しずつ買うことで、「高いところで全部つかんでしまう」失敗を避けられます。旬の分からない野菜を、何回かに分けて買うようなイメージです。
そのため、国債を購入するときは、一度に全額を投資するのではなく、購入時期を分ける方法が有効です。
例えば500万円を国債に振り向ける場合、100万円ずつ数回に分けて購入すれば、金利水準を時間分散できます。
さらに、満期も3年、5年、10年などに分ければ、定期的に資金が戻る債券ラダーを作れます。
よくある質問(Q&A)
Q. 国債は元本保証ですか?
満期まで保有すれば、原則として額面金額が戻ってきます。その意味では安心感の高い商品です。ただし、満期前に途中売却する場合は、その時々の市場価格になるため、元本割れすることがあります。「満期まで持つ前提かどうか」で安全性の感じ方が変わります。
Q. いくらから買えますか?
個人向け国債なら1万円から購入できます。まとまった資金がなくても始められるため、初めての一歩には向いています。
Q. 銀行預金と何が違いますか?
預金は基本的にいつでも引き出せて元本が動きませんが、国債は満期や期間という考え方があり、途中で売ると値段が上下します。その代わり、現在は預金より高い利息が期待できる場面が増えています。「すぐ使うお金は預金、当分使わないお金の一部を国債へ」と役割を分けると分かりやすいです。
Q. 途中で売ったら必ず損しますか?
必ず損するわけではありません。買ったときより金利が下がっていれば、値上がりして利益が出ることもあります。損得は「買ったとき」と「売るとき」の金利の差で決まります。
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まとめ
日本国債は、長く続いた超低金利時代から、利息を受け取りながら資産を守るための選択肢へ変わりつつあります。
短期債は、数年以内に使う資金や株価下落時の待機資金に向いています。
中期債は、利回りと価格安定性のバランスがよく、初心者にも取り入れやすい国債です。
10年国債は、現在の金利を固定し、将来の金利低下や景気悪化に備える役割があります。
20年債や30年債は高い利回りを期待できますが、途中売却時の価格変動が大きいため注意が必要です。
物価連動国債は、円安やインフレによる購買力低下を抑えるための有力な選択肢です。
ただし、物価が上昇すれば必ず利益が出るわけではなく、市場のインフレ予想や実質金利も考慮する必要があります。
50代・60代の資産運用では、株式だけでなく、預金、短期国債、中期国債、物価連動国債を組み合わせることで、退職後の資産をより安定させられます。
日本国債は、資産を大きく増やすための商品ではありません。
しかし、株価下落時にも慌てずに投資を続けるための土台や、将来使う予定の資金を守る役割として、今後ますます重要になるでしょう。
まずは1万円から買える個人向け国債や、値動きが比較的おだやかな3年・5年の中期債から、無理のない範囲で第一歩を踏み出してみてください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。金利・利回り等の数値は執筆時点の目安であり、将来を保証するものではありません。最終的な投資判断は、ご自身の資金計画とリスク許容度をふまえ、必要に応じて金融機関等にご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。

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